日本では豚の消費量が多いため、飼育から皮革製品になるまでの加工すべてを国内で行える唯一の革です。また国産であるため価格が安いのがメリットです。
銀面まで硬い毛が突き抜けているため、表面に空いた3つの毛穴の跡が最大の特徴。
∴←こんな跡が革の表面に無数にあります。この毛穴のおかげで通気性が非常によく、手袋や靴など湿気がこもりやすい場所に利用されます。
また摩擦に強く価格が安いため裏貼り用の革として人気があるのですが、表面の毛穴跡があり見栄えに劣るため、他の革に比べランクが低いとされています。
ここまでが一般的な豚革の知識ですが、加工の仕方によってさらに特徴のある革になりますので紹介します。
これぞ日本の革~豚革の種類~
アメ豚
タンニンなめし加工した良質な豚皮の銀面をすりとり、表面に亜麻仁油を引いて艶のある飴色に仕上げた豚革。
私はこの革を見て豚革の印象が変わりました。カーフスキン以上に高級なものとして販売されていますが納得の美しさです。
ピッグスエード
床面をサンドペーパーでこすり短く起毛させたソフトで手触りのよい豚革。家庭用のミシンでも仕立てができる程柔らかいです。
豚生皮
皮をなめす前に乾燥させた半透明の生皮。なめしてないので「革」ではなく「皮」です。水で湿らせることによって自由に造形ができ、仕上げ材を使用することでガラスのような光沢感・透明感を得ることが出来ます。加工にコストがかかるため、革としての価格は高いです。