ディアスキンとも呼ばれる鹿革は、古来より武具などに使用されてきた日本ではなじみの深い革です。耐水性に優れることで知られ、革の中でも随一の繊維の細かさを誇ります。通気性と保湿性を兼ね備えているため、手袋に好んで使われます。
鹿革の大きな特徴として、他の革と違い手入れがほとんどいらないことが挙げられます。通常革は使用している間に脂がなくなり硬くなるため、定期的にレザーの表面にオイルを塗る必要がありますが、なめされた後も細胞内に脂を多く含み続ける鹿革はその必要がないのです。
また鹿革を利用した革で有名なものとして「セーム革」といった革が作られています。
セーム革
セーム革とは、鹿革の銀面を落とし魚油(鱈油)でなめした革のことを言います。鹿革の緻密な繊維はものを拭くことにも優れており、レンズ拭きや自動車拭きの用途として使われます。
汚れたら水洗い出来ることも大きなメリットです。ただ洗濯機で洗うとさすがに型崩れしますのでご注意を。