革の種類と特徴~馬革~

レザークラフト基礎

質感は牛革に似ていますが繊維構造が粗く革として全体的に薄めです。、牛革より強度は劣る分柔軟性に富んでいて、昔から衣料製品に用いられることが多いです。
供給量は世界的に馬の生産数が減少したこともあり、革としても不足気味で、少ない生産の中から傷の少ない上質な馬革が選ばれるため革の中でも高価な部類です。
ちなみに馬革は「うまかわ」ではなく「ばかく」と読みます。

そんな馬革は馬の革全体を示す「ホースハイド」と、臀部(おしり部分)の革である「コードバン」、子馬の皮である「ポニー」の3つに大別されます。

 

コードバン

空気も水も通さないほど緻密な繊維をもち、硬さと光沢の美しさから「革のダイヤモンド」とも呼ばれる高級素材です。

サラブレッドやポニーなど名の知れた馬からは取ることが許されず、ヨーロッパで食肉用として生産されている農耕馬からのみ取れるので大変希少です。

牛の3~5倍の繊維の配列密度のおかげで耐久性が非常に高く、財布などに加工したときに他の革と比較し経年で型崩れしにくいという利点がありますが、
一方で水塗れには非常に弱く、雨などで水がついてしまった場所は水ぶくれのようになったり、シミになったりしてしまうので注意が必要です。

 

ホースハイド

コードバンを除く馬革を指します。銀面の繊維は牛革に比べ粗く運動量の多さから傷が多いですが、上質な素材は高価で取引されています。
1930年代には衣料に多く使われていたようです。生産量が落ちてきた今でも柔軟性が求められるジャンバー や 靴の裏地 に使われています。

また、首周りから前脚の周辺はフロントクォーターと呼ばれ、大判でありながら柔軟性も抜群なので衣類など革を多く使うアイテムに加工されています。

 

ポニー革

ポニー種と呼ばれる小型の馬から採れる馬革です。ポニーは子馬と勘違いされることもありますが、あくまでもポニー種という小型の馬です。
質感が似ていることから牛革のハラコとして代用され、そのままハラコの名前で販売されることもあります。

柔らかく軽いのが特徴で、特に軽さは牛革の半分くらいしかありません。摩擦に強く通気性もあるため、靴の内張りや衣類、財布などの小物に使用されます。

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