レザーでアクセサリーを作る際、型崩れ防止のために革の硬化剤「カタメール」を使用しました。
商品の裏書通りに使ったらエライ目にあったので、これから使う方に向けて使用時の注意点を書き記しておこうと思います。
説明書通りに使用した場合に起こる失敗
まず説明書にどのように書いてあるのでしょうか。
乾燥した革の両面から刷毛でたっぷり塗り、十分(60分)乾燥させて完了。
革に染み込みすぎてシミができる
これが一番悲しいかったですね。
指示通り両面からたっぷり塗ると・・・
こんなにシミが出来ます(泣
特にコバを仕上げていないような切り口、また縫い穴からは染み込みが激しいようで、その付近は他の場所より色が濃くなりました。
手縫いを行ったような製品の場合、両面からたっぷりはあり得ない選択肢です。
思った以上に色移りする
この項目は注意書きに
※染料によっては流れる場合があります。あらかじめテストしてご使用くださいと書いてあります。
なので私の注意不足もあるんですが、あまり気にせずに塗るとこうなります。
刷毛で塗っていたら糸に色が移りました。。。
ちなみに私がメインで使っているのは、アルコール染料のスピランです。
水性染料などではテストしていないので、またテストしたら結果を追記します。
思った以上に色が濃くなる
これも注意書きには
※塗ったところは色が濃くなります
と書いてあるので、ある程度の覚悟はしていたのですが・・・
ここまで濃くなるとは!
左が塗る前、右が塗った後。
上にあるのはもう一段階濃い色で染めたもので、未処理のものですが、カタメールを塗ったものは色合いが相当濃くなるのが分かります。
染色した場合、色のコントロールに難があるので表面に使うのは無しですね。。。
私が思うカタメールの正しい使い方
以上の失敗を踏まえて、私が現在思っているカタメールの正しい(無難な)使い方は
裏面に薄く2~3度塗る
です!
この方法ならシミにもならず、色も変わらず、十分に革を硬くすることが出来ます。
これでも目的の硬さにならなかった場合に、初めて吟面に塗ることを考えるべきかなと思います。
ちなみにカタメールの製造元であるSEIWAのホームページを見てみると、このように書いてありました。
1. 溶き皿等に原液を出し、刷毛に含ませて革の床面(毛羽立ちのある側)から塗ります。変色が比較的少ないので、銀面から塗ってもOKです(両面から塗ってOK)。
※塗りすぎると銀面からにじむことがあるので注意します。また染色した場合にも染料が溶けてにじむことがあります。
※染色した場合は、しっかり乾かしてからうすく塗ってください。
※特に硬く仕上げたい場合は、2~3回うすく塗り重ねてください。2. 乾燥させます。乾燥時間は20~30分(完全乾燥1日)。重ね塗りは乾かしてから。
この情報の方が商品の裏書より遥かに有用だと思うので、元からこっちを記載して置いてほしかったです。
私は染色したものにたっぷり塗りこんだのが大失敗の源でした。
まとめ
今回試作品で試したんですが、そもそも新しい資材は本当に適当なハギレとかで試した方が心のダメージが少ないですね。
また硬さについても、自然な革の風合いを活かした硬さになる感じで、ガッチガチまで硬くなるわけではないので、もっと硬さを求める方は液が黄色いカタメールを使用すればいいと思います。
最後に、新しい資材を購入した場合は商品の裏書だけでなく、ホームページなどで最新の使い方情報をチェックしてから使うべきだと感じました。
また新しい資材を使った時はレビューしていきたいと思います。
それでは!
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