何より革の色に合った色の糸を使うことで、作品の魅力を何倍にも高めることが出来る。
もちろんこれはレザークラフトをされる多くの方が感じていることだと思います。
でも、カラーの糸は使う機会も限られるし、少ないロットで買うと割高になる。かといって常に白や黒の糸ばかりを使うのもつまらない。。。
私も例に漏れずこんな思いを持っていたのですが、今回どうしてもやってみたいことがあり手持ちのエスコードを染めてみるに至ったのですが、その過程でどう染めて、どう処理するのが適切なのかを検証したので、その結果を書いていきます。
麻糸の効果的な染色工程について
麻糸の染色は染料にドブ漬けする方法を取りました。
注意点ですが、当然ながらロウ引きされていない麻糸を使うことです。
色を調整する方法として思いついたのは
・浸漬時間で調整する
・染色回数で調整する
この2つを実験しました。
まずは浸漬時間での実験。
画像の通りですが、4サンプル準備しました。
上からそれぞれ①すぐ、②5分、③20分、④60分漬けたものになります。
すぐに取り出したものと60分漬けたものの色に差が無いことから、時間で調整する方法は正直言ってあまり効果が無いことが分かりました。
ということで次は回数で調整する方法。
こちらは漬けてすぐ取り出し、触って染料がつかなくなるくらいまで乾燥(5~10分くらい)、その後再度染色を繰り返しました。
うん、この方法が正解のようですね。回数を増すごとに色が濃くなっています。
染色した麻糸の色止め処理について
糸の色止めはレザーの色止めの検証で一番効果のあったレザーコートを使用しました。
そしてその後実際の使用を考慮してロウ引きしてあります。
実験の方法は濡らしたティッシュで糸を30回こするという方法を取りました。
まずは色止め無し。
少々赤みがティッシュに移ってますね。
次はレザーコートに漬けた処理有りの糸。
色止め無しよりはマシですが、若干色が移りました。ただ赤というよりもオレンジっぽいですね。
こちらはおまけでロウ引き無しの糸。
めちゃくちゃ落ち出ますね。こう見ると色止め処理よりロウ引きの方が遥かに大事そうです。
染色すると麻糸の毛羽立った感じは抑えられるのですが、色落ちを防ぐ意味でも染色した糸はロウ引きしておくべきだと思われます。
まとめ
麻糸で色を調整する方法は
・染料に漬けてすぐに取り出し、乾かしたらまた染めてを繰り返す
染色した麻糸の色止めは
・レザーコートなどの仕上げ剤を使用し、その後ロウ引きする
この工程でオリジナルカラーの麻糸を作ることが出来ると分かりました。
結構簡単なので、手持ちの麻糸で試してみる価値はありますよ!
これをしようと思ったキッカケに、表と裏で糸の色を変えたいと考えたことが挙げらえるのですが、その方法についても次の記事でまとめようと思います。それでは次回!
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